作品の解説・あらすじ of hananojtheater.com

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不幸な「僕 」は神の愛を乞う

サラ・ケインの実話をまじえた遺作と考えられてきた「4.48psychosis」難解戯曲の最新の結論は「主役は性的違和感を持つ女性」であること。主人公の恋の相手は精神科の女医であり、その失恋が自殺という悲劇へ繋がっていきます。清廉潔白な残酷さでクライマックスを迎える2017年のサイコシス。80年代の英国ロックを中心にマニアックでレアな選曲にもご期待下さい!

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戯曲の美しさの正体に迫る

サラ・ケインは本作を執筆している最中、鬱病に苦しんでいました。朝の4時48分に起床し薬の副作用が抜けた意識下で執筆をしたのです。同じくイギリスで80年代に夭折したJOY DIVISIONのイアンカーティスを思わせるファッションに身を包んだ女流劇作家サラ・ケイン。1999年の彼女の死は、当時イギリスのガーディアン紙で「イアンの悲劇の再来」と嘆かれていました。戯曲は、詩的で美しいと同時に鉄壁の難解さで、安易な解釈を許さないものでした。この作品の美しい痛みを、観客の皆様と共有できることを願っています。